2013年 12月 29日
アトレウス家とは、ギリシャ悲劇にでてくる家族です。 殺したり殺されたり、本当に、かなり悲劇を背負った家族なのです。 その家族が、なんと淡路島に100年の間住んでいた!という設定でした。 公演と言っても舞台はありません。演者の方は、最初のプロローグの時に5分程出てくるだけで、 あと観客の方は取り残されます。 そこからは、電話番号のヒントが書かれた紙と、携帯電話を握りしめて、 アトレウスと接触する(出会う)旅(物語)に出かけます。 あわび校内の様々な場所(10カ所位)に設置された 電話ボックス「アトレウス テレフォン」に書かれている番号に電話をかけると、 この100年間のどこかの時点の、アトレウスの家族の誰かに電話が繋がります。 そう!現在、過去、未来に生活する、アトレウス家の誰かとお話できるのです。 (中央の段ボールが電話ボックス ちなみに段ボールは全て淡路島特産品系。 玉ねぎ、とか。) 10カ所の電話をかけ終え、最後にかける電話番号にかけて、この物語は一応終わります。 一応、というのも一般的な演劇の公演とは少し違っていて、 公演自体を楽しんで、そこで「あー楽しかった」で終わり、というのではなくて、余韻があるのです。 きつねにつままれたような、物語の中に迷い込んでしまったような不思議な感覚や、 なんともいえない、そこはかとない感じの余韻が、終わってしばらくありました。 この公演のドラマトゥルク(こういう役職あるのですって。難しくて説明できないけど、かっこいいですね) の長島確さん、COOLです! すごいなあ・・・!と感じ入りました。 声も素敵だし。日本のドラマトゥルクとして、各地でひっぱりだこみたいです。 アトレウス家もこの仕組みは初の試みだったようで、 すごく面白いのですが、あまりにも一般的な公演とは違うので お客様の中には戸惑われた方もいらっしゃったかと思いますが、 余韻を楽しんでくださったとしたら嬉しいです。 最後に、神戸新聞に載せて頂いた記事より、長島確さんの言葉。 「しんどいことが多い世の中でも、無事に過ごせた一日がある。 それが穏やかさだと思う。」 「災害や戦争は起こるが、穏やかな生活も訪れる。」 アトレウス家の皆様、ご来場の皆様、どうもありがとうございました。
by awabiware
| 2013-12-29 22:57
| 展覧会「穏やかな家」
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